https://gendai.ismedia.jp/articles/-/78543
多くのコロナ患者を診ている渋谷ヒラハタクリニック院長の平畑光一氏が解説する。
「新型コロナに関して、さまざまな後遺症が指摘されています。肺の繊維化(一種の肺炎)や心筋炎などが話題になることが多いですが、このような症状は、重症の人たちに見られるものです。
一方、感染しても比較的症状が軽く、自宅やホテルの療養で済んだ人にも後遺症は出ます。当院の患者さんにも、病後のだるさを訴える方がとても多い」
「単にだるいだけ」と油断してはいけない。恐ろしい病気が隠れている可能性もあるからだ。
「慢性疲労症候群、別名で筋痛性脳脊髄炎です。とりわけ運動した直後ではなく、翌日、翌々日にだるさが来るという人は要注意です。
このような人は後遺症が重症化しやすい。運動を続けているとそのまま寝たきりになってしまう可能性があります」
このような後遺症が起きるメカニズムは、いまだ解明されていないが、コロナ感染が引き金となって神経で炎症などの障害が起きているせいではないかと言われている。神経に異常をきたすと、免疫が暴走し、さまざまな症状が出るのだ。
有効率の意味を正しく伝えていない
最初に質問です。予防効果が90%とは、そもそもどういうことでしょうか。多くの報道では予防効果が何を意味するのかほとんど語られていません。何の説明もなけれれば、普通の人たちは、ワクチンの予防効果が90%とは「100人にワクチン接種をしたら、90人に効果があった」と思うでしょう。

実は、これは大間違いなのです。ワクチンの効き目は有効率という指標で比較します。新聞やテレビ局の多くは「ワクチンの予防効果が90%」と報じていますが、もしファイザーが報じている数字が正しければ、「ワクチンの有効率が90%」とすべきなのです。
ワクチン有効率は次の式で計算されます。
ワクチン有効率 =[1-(接種者罹患率/非接種者罹患率)]×100
この式を見ただけではわかりにくいでしょうから、具体的な数字を使って説明します。
たとえば、一定期間において、新型コロナウイルスワクチンを接種した人100人(接種者)と接種しなかった人100人(非接種者)の感染状況を比べます。もし、ワクチンを打ったにもかかわらずCOVID-19にかかってしまった人が5人いたとすると、接種者罹患率は5%となります。
一方、ワクチンを打たなかった非接種者100人中、COVID-19にかかった人が50人いたとすると、非接種者罹患率は50%となります。これを上の計算式にあてはめると、ワクチン有効率=(1-5/50)×100=90%となり、このワクチンの有効率は90%ということになります。
別の言い方をすると、「ワクチン接種を受けずに発病した50人の90%、すなわち45人は、接種をしていれば発病を防げた」ということになります。一方で、この例では、ワクチンを打たずとも50人はCOVID-19に罹らなかったということになります。
有効率90%を正しく図解すると
次の絵をみてください。この図は、大阪市大の廣田教授が作成された図を参考にして作り替えたものです。分かりにくいかもしれませんが、これがワクチン有効率を正しく図解したものです。先ほど挙げた図と比べると、随分と違って見えるはずです。
繰り返し説明すると、有効率90%ということは、非接種者と比較して、接種者の発病率(リスク)が「相対的」に90%減少した、ということです。すなわち、非接種で発病した人の「90%」は、ワクチン接種をしていたら発病しなかった、ということです。

直感的にはなかなか理解しにくい概念ですが、「100人にワクチン接種をしたら、90人に効果があった」とは全く別の概念であることがご理解いただけると思います。
はたして、この記事を書いた方がどこまで有効率を理解されていたのでしょうか。多くの記事は有効率ではなく、予防効果という言葉を使っていました。私は多くの執筆者が「100人にワクチン接種をしたら、90人に効果があった」と思い込んで記事を書いたのではないかと疑っています。
上に二本の記事を紹介した。どちらもCOVID-19のワクチン接種に関しての問題点を指摘している。人柱になりたくないなあ、というのが私の素直な感想である。まあ事情は人それぞれなので、今後も新しい情報が出てくるであろうから情報取集しながら接種したい人はすればよいだろう。
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